第一次食糧危機とは?


地球温暖化により干害や台風など、地球規模の大災害が頻発し、主流だった大規模農業は事実上不可能となった。各国は自国の食糧確保を最優先とし、食糧輸出禁止令を発動した。これが原因で、食料を輸入に頼っていた国で食糧危機が勃発し、国連(後の世界政府)は農産物輸出国に対して食料の拠出を要求するが、政治的な思惑も絡み、各国は自国民を守ることを大義名分としてこれを拒否。事実上、機能を失っていた国連は、強制力を持たないため、世界規模の食糧危機となった。後に言う「第一次食糧危機(食料戦争)」である。日本をはじめ、世界中で多くの餓死者が出たが、急速な植物工場の普及で何とか収束する。植物工場を普及させるため、農地税制が大幅に緩和されたからである。しかし、慢性的な食糧不足が解消したわけではなく、後進国では栄養価やコストパフォーマンスに優れた昆虫食が主流となる。昆虫の食糧となる雑草は、コストが安く、気候変動や病気に強かったからである。日本でも人口の少ない地方部では、昆虫食が見直されて普及する。